1 じっくり思考の超越 (『法律学楽想』p112〜115)

今諸君等に求められているのは厳しい訓練という濃密度の時間をもつことだ。かかる視点から、忙しく勉強に取り組んでほしい。法律実務家には情報処理のスピードが求められている。
実務に入ると、気の遠くなる膨大な量の調書を読み、その情報の質を問い適正な要件事実に構成しなければならない。それも短時間に、正確に、誤りなくだ。そのためにはじっくり考えていては間に合わない。急いで読んで急いで考え、誤りなきを期さなければならない。その訓練を今から怠らないで欲しい。